北海道コンサドーレ札幌はセレッソ大阪に1-3で敗れ、今季ホーム最終戦を勝利で飾れなかった。前半40分に先制を許し、0-2の後半20分に2試合ぶり復帰のFWジェイ(38)がヘディングで1点をもぎ取り反撃態勢に入るも、同35分に3点目を取られ屈した。マンツーマンでハイプレスに取り組む今季の守備面の甘さが出た試合となり、来季への課題がはっきりした。

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札幌はホームで最後の試合を笑顔で締められなかった。今季最多8905人のサポーターが駆けつけた札幌ドームは、声による応援ができなくても、熱気に包まれていた。その高まる期待に応えようとした選手の士気はから回りした。1度もリードを奪えず失点を重ね、得点は後半のジェイの1点のみ。試合後、サポーターの前であいさつしたミハイロ・ペトロビッチ監督(63)は「全員が強い思いを持って臨んだが、残念ながら勝利を届けられず申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と口にした。

序盤はペースを握って試合をコントロールしていた。だが、失点数がリーグで3番目に少ないC大阪の堅守を崩しきれない。すると自分たちのミスが失点につながった。C大阪FWブルーノ・メンデスに先制点含む2点を献上。特にチーム3失点目となる2発目は守備の甘さが露呈。同監督は「アマチュアのような失点」と肩を落とした。

今季はオールコートマンツーマン、ハイプレスをシーズン通して貫いてきた。まだまだ磨く必要がある。だが「安い失点をすることが続いているが、ほかの先をいくモダンなサッカーであることは間違いない」と自信と希望を持つ指揮官は、サポーターに誓う。「来季さらに強くなって、必ずみなさんとともにタイトルを取りに行くチームになる」と約束した。

来季も求められるのは、ブレない気持ち。この日、勝てなかった悔しさ、課題を糧にすればいい。【保坂果那】

▽FWジェイ(出場試合で3戦連続得点となる今季6点目)チームの勝利につながらなかったのは残念。今季最後の2試合は勝たないといけない。勝ち点6を取りたい。

▽主将のMF宮沢(フル出場)直さん(石川)と早さん(早坂)にいいかたちで試合に出てもらおうと思ったが、苦しい展開となった。(3位圏内の)ACLを目指している相手にどうチームが戦うかサポーターに見せたかった。