セレッソ大阪が3-1で敵地北海道コンサドーレ札幌戦を制し、今季3度目の3連勝を飾った。

主将MF清武弘嗣(31)の芸術弾などで圧倒。今季限りで退団するロティーナ監督のために、クラブ過去最高の2位へ希望を残した。名古屋グランパスは1-0で柏レイソルを下し、暫定2位に浮上。6日に湘南ベルマーレ戦を迎える同3位ガンバ大阪とともに勝ち点59となり、C大阪は同1差の4位に。1ポイント差に3チームがひしめく大混戦となった。

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C大阪が一丸で3連勝を飾った。来日2年目で初の1試合2発を記録したFWブルーノ・メンデスは「誰が決めてもチームの勝利が一番大事だった」。今季9得点となったブラジル人は笑顔で先制、ダメ押し点を振り返った。

貴重な追加点を奪ったのは主将だった。1-0で迎えた後半9分、清武がMF藤田の約10メートルのパスを右足でトラップし、落とした球を左ボレーで決める。自作自演の芸術ゴールは今季8点目。11年に記録した7得点を更新するシーズン自己最多得点になった。

クラブの判断で今季限りでの退団が決まったロティーナ監督の花道は、天皇杯優勝しかない。前々節大分トリニータ戦後、清武は「今年で監督が代わるので、やってきたことが間違っていなかったと証明したい」と昨季は5位、今季も上位に導いてくれた恩師に感謝していた。

C大阪は過去3位が最高で、今季は2位に入れば天皇杯準決勝から出場できる。残り3戦全勝すれば最低でもACL圏内の3位に入れる。スペイン人指揮官は「今日は守備だけしていれば負けるのは分かっていた。攻撃することが大事だった」と話し、一部で指摘された「守備的なサッカー」に反骨心を抱き、3得点へと導いた。攻撃的で勝負強くなったC大阪が、残り3戦に臨む。【横田和幸】