地域の子どもたちに運動教室開催 永里源気・優季兄妹も厚木市のスポーツ発展へ尽力

スポーツ報知
運動教室に参加した永里優季(中央)(カメラ・小口 瑞乃)

 神奈川県2部リーグ「はやぶさイレブン」は28日、厚木市内で地域の子どもたちを対象とした運動教室を開催した。幼稚園生から小学6年生まで約50人の子どもたちが参加した。

 湘南や甲府などでプレーした経験もある主将のFW永里源気がコーチの中心となり、1時間ほどボールを使いながら体を動かした。期限付き移籍中の妹で元なでしこジャパンFW永里優季らチームの選手も参加し、子どもたちと交流。最近は姪っ子と遊ぶ機会が増えたという永里優は「子どもと遊ぶことが前よりも楽しくなった」と笑顔。「一緒に遊んで一緒に体を動かして、同じ目線で同じことをやってる体験をさせてあげたい」と子どもたちと過ごす時間を楽しんだ。

 運動教室のあと、両選手は同じく厚木市内で行われた講演会に登壇した。その中で永里源は「最近子どもたちが思いきって体を動かす場があまりない」と現代社会にある課題も指摘。外を駆け回っていた子どもの頃を懐かしみ、「スポーツは人間的にも成長させてくれる」と体を動かすことの大切さを伝え、いろんな競技にふれる環境を提供したい思いを話した。また「地元」への熱い気持ちも。厚木のためにプレーすることは誇りで「今までのどのチームよりも愛着がある。モチベーションも高い」と声を弾ませた。

 「体をリセットさせてくれる自然にすぐふれあえる」と厚木の魅力を口にした永里優。自身も海外でプレーした経験から、特にドイツのポツダムで「みんなでスポーツ選手を応援していこうって温かさを感じた。街全体が見守ってくれてた」。地域で人材育成していくすばらしさを肌で感じ、自分が生まれ育った厚木市へ何か還元したいという思いが芽生えてきたという。

 厚木市ではスポーツ推進計画の下、7年前に発足したNPO法人厚木スポーツクラブと「はやぶさイレブン」を結成した一般社団法人SDCスポーツクラブがタッグを組み、新総合型地域スポーツクラブとして活動の幅を広げていく。来年はサッカーや陸上、ソフトボールなど様々な市民共同提案事業のスポーツ教室をはじめ、夏頃には元日本代表FW永井雄一郎(現はやぶさイレブンFW)をコーチとした合宿も計画中だ。

 「はやぶさイレブン」も引き続き地域貢献活動に積極的に参加する。以前から少しずつスポーツに関するイベント活動を行ってきた永里優は、来季アメリカに戻ることが決まっているが「今はオンラインなど、形を変えながら提供することもできる。単発ではなく継続して関わっていきたい」。地元のスポーツ発展へ尽力していくと力を込めた。

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