リバプールが14季ぶり6度目の欧州王者…主力全盛期へ、クロップ監督黄金時代作る

スポーツ報知

 ◆欧州チャンピオンズリーグ 決勝 リバプール2(1―0、1-0)0トットナム(1日・マドリード)

 昨季準優勝のリバプールが、2―0でトットナムとのイングランド勢対決を制し、14季ぶり6度目の優勝を果たした。前半2分にエジプト代表FWサラー(26)がPKで先制点を挙げると、後半42分にベルギー代表FWオリギ(24)が追加点を挙げた。これで優勝回数はRマドリード(スペイン)の13度、ACミラン(イタリア)の7度に次ぐ単独3位になった。

 優勝を告げるホイッスルが鳴ると、リバプールのユルゲン・クロップ監督(51)は選手一人一人と熱い抱擁を交わした。「信じられない。勝利の理由はいらない。正直に言えば、一番大きいのは安堵(あんど)感。今はただ楽しむだけだ」。ドルトムントの監督時代を含め主要カップ戦決勝6連敗中で“シルバーコレクター”とやゆされた男が、自身3度目のCL決勝でついに栄冠を手にした。

 いきなり試合が動いた。開始20秒、セネガル代表FWマネのパスが相手のハンドを誘い、PKを獲得。これを、昨季のRマドリードとの決勝で涙ながらに途中で負傷交代したエースFWサラーが決めて、幸先良く先制に成功した。後半はトットナムの猛攻を受けたが、オランダ代表DFファン・ダイクを中心に無失点で乗り切ると、同42分に途中出場のFWオリギがカウンターから追加点を奪い、したたかに勝利を収めた。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたファン・ダイクは「チームの雰囲気は素晴らしかった」と喜んだ。

 15年10月に就任したクロップ監督と共に名門が復活を遂げた。前線のスピードを生かしたカウンターを中心にチームを構築。15―16シーズンにはリーグ杯、欧州リーグで決勝に進出し、昨季はCLで準優勝を果たした。今季のリーグ戦では2位だったが、マンチェスターCとハイレベルな優勝争いを繰り広げ、敗戦はわずか1だった。「クロップは最高の監督で人間としても素晴らしい。彼と一緒に働けてうれしい」とファン・ダイク。チーム一丸で指揮官にタイトルをプレゼントした。

 この日の先発11人のうち10人が25~28歳。「みんなこれからキャリアの最盛期に入る。ここがスタートだ」と指揮官。黄金時代を築き上げる。

 ◆事故死レジェス氏に黙とう

 1日に交通事故で35歳で亡くなった元スペイン代表FWレジェス氏に対し、試合前に黙とうがささげられた。試合が行われたのはAマドリードの本拠地。同選手はかつてAマドリードに所属し09―10、11―12シーズンに欧州リーグ優勝を果たした。

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