【名古屋】金崎夢生、PK2発勝利に1万人超の観客が沸いた「声援に力を感じました」

スポーツ報知
選手入場時のコレオグラフィー

◆明治安田生命J1リーグ第17節 名古屋2―1神戸(19日・豊田)

 この日から観客数上限を収容50%(1万7000人以上の会場は30%程度から段階的に緩和)とした運用が開始。名古屋―神戸戦には唯一の1万人超えとなる1万1854人が駆けつけ、名古屋が2―1で勝利した。

 主審が鋭く笛を鳴らし、ペナルティーエリアを指さすと、1万1854人から大きな拍手が湧いた。1―1の後半11分、FW前田がPKを獲得し、期待感に満ちた手拍子に迎えられFW金崎がボールをセット。一瞬の静寂の末、ネットが揺れると同時に割れんばかりの拍手が鳴り響いた。「いつもより(観客が)多く入っているとピッチから感じた。声援に力を感じました」と金崎。この日2本目のPKを沈め、逆転に成功した。

 無観客開催、5000人以下での開催と段階的に上限を増やしてきた入場者数は、政府方針によりこの日から1万人以上の来場が可能となった。J公式戦での来場1万人超えは、2月21日J1開幕戦(湘南―浦和)以来、約7か月ぶりだった。

 「クラスターが発生してはならない。これまで同様に万全を期す」(クラブ関係者)と来場者の体温確認などの感染症対策を徹底して試合を運営。選手入場時には、来場者に配布された黄色のシートと空席の赤色による市松模様のコレオグラフィー(人文字)も披露。ソーシャルディスタンスを逆手に取るアイデアで選手をもり立てた。

 エースのPK2本で逆転勝ち。4位をキープした。フィッカデンティ監督(52)は「声が出せない中でも拍手でチームを鼓舞してくれている。選手たちも心強いだろう」とサポーターを誇った。本来なら数万人が駆けつけたであろうホームの神戸戦。それでも1万1854人の拍手、手拍子は名古屋の選手の背中を強く後押しした。(岡島 智哉)

イベント入場制限が緩和され開催された名古屋―神戸戦で入場する選手

 ◆今節のJ1観客動員 各会場の上限入場数は、政府方針の範囲内で各クラブに委ねられている。唯一1万枚以上を発券した名古屋―神戸では、収容人数比29・2%の1万1854人が入場。収容人数比では湘南―清水が27・1%、鳥栖―横浜Mが20・4%で続き、札幌―G大阪、C大阪―鹿島、柏―広島は10%台。20日の試合では大分―横浜Cが8000人、浦和―川崎が7000人、F東京―仙台が5000人を上限としたチケットの発券を行っている。

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